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【エロゲ感想】華は短し、踊れよ乙女(ensemble)

category: エロゲ感想  

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ensembleさんの最新作、
「華は短し、踊れよ乙女」の感想になります。

「華は短し、踊れよ乙女」は、ensembleから2022年9月に発売されたエロゲです。
女形の歌舞伎俳優である凜が女を学ぶため、男であることを隠して女学園に通う物語ですね。
公式の略称は「華乙」となっています。

タイトル名の元ネタは大正時代に発表された歌謡曲、
「ゴンドラの唄」の冒頭フレーズ、“命短し恋せよ乙女”かと思われます。

小説からアイマス、ブルアカに至るまで、
様々な創作物でオマージュされている名フレーズですね。

それでは以下に、
「共通パートの感想」
「ルート毎の感想(小春→しのぶ→メリッサ→クリスの順です)」
「主人公『藤波凜』の感想」
「総評」
「点数」
の順で書いていきます。


※ネタバレ全開ですのでご注意ください。


「華は短し、踊れよ乙女」のネタバレ無しレビューはこちらのサイトに掲載しております。
 


「華は短し、踊れよ乙女」の公式サイトはこちら。


【共通パート感想】



あらすじ(クリックで展開)
  • 主人公こと山科凜は、女形として活躍する歌舞伎俳優。
    そんな彼はとある舞台で大きな挫折を味わってしまう。
    しかし、偶然出会った金髪の少女の言葉に希望を見出すと、
    己を磨いていつか舞台に返り咲くため、自身のご贔屓が学長を務める女学校に『藤波 凜』と名を改め編入する事に。

    女学校で待ち受けていたのは、初めて触れる華やかな世界。
    由緒正しき名家のご令嬢たちと、西洋からの留学生たちだった。
    凜は学長のはからいにより、学生たちの代表である五人の乙女、『英華会』の一員として迎えられる。
    さらに、同じ英華会のご令嬢たちと一つ屋根の下で暮らすことに。
    そこには自分を救ってくれた金髪の少女、クリスの姿もあった。

    やがて何も知らない凜に、英華会の為すべきことが明かされる。
    女学校は今まさに、日本と西洋の争いの渦中にあった。
    それを治めるために、ただ一人の頂点たる乙女、『撫子の君』を決める選挙がもうすぐ行われる。

    その投票の対象は、凜たち英華会の五人なのだった。
    西洋側の筆頭候補がクリスであるのに対して、凜は学長により、日本側の筆頭候補として擁立された立場。
    学長の思惑に巻き込まれた形ではあったものの、
    己を高めるまたとない機会だとして、凜は喜んで承諾する。

    華乙公式サイトより引用


舞台は大正十年の日本。
歌舞伎の女形俳優の主人公(男)が挫折を機に女学園に編入し、
撫子の君という学園の頂点たる存在となるため、色々奮闘するお話ですね。

英華会のヒロインの中では小春がとっても可愛い。
CVもくすはらゆいさんという私の大好きな人なのでもうヤバいですよ。
というか、くすはらゆいさんがいたから買ったまでありますw

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(お姉さまになっちゃうっ!!)


その後、凜は英華会の勤めに参加して選挙のことを知るわけですが、
彼が撫子の君になることを決意するシーンは熱かったですね。

クリスの日本人を侮った発言に少しイラっとしたんですが、
凜が持ち前の負けず嫌いを発揮して言い返してくれたので、爽快でした。

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(ここをカットインにするのは粋な演出です)


その後は日常描写が続きますね。

巴とブリジットの風紀委員同士の対立を収めるため、
凜とクリスが仲良しを演じるものの、
その様子が学長の耳に入って圧を掛けられたりします。

で、事情を離さない凜にクリスが怒って決闘をします。

そして凜は思い悩んだ末に英華会を脱退しますが、
クリスと本音で語り合うことで考えを改める、という流れとなっています。


まあ主人公がみっともなかったですね。

自分の軸が定まってないです。
だから周囲の言うことに翻弄されてフラフラする。

英華会を抜けたところで事態は何も解決しないのに、
英華会という学園生活を送るうえでのおいしいポジションを手放し、
選挙に口出しできないただの一般生徒という立場に自ら成り下がる。

いやー惨めですね。
「撫子の君を目指す」と決意したときはかっこよかったんですが、
その意志を最後まで貫けなかったのが痛い。

クリスはうじうじして何も話さない凜に怒りますが、
凜のことをある程度認めているからこそ、彼のそういった振る舞いが気に入らないわけで。


綺麗な顔をしていることに自負があるなら、
その誇りにかけて、撫子の君を目指すことを諦めてはいけない。

歌舞伎役者なんて目立ってなんぼの職業。

「自分以外が撫子の君になるなんてありえない。
クリスと仲良くしているのは偽装であり、クリスのご贔屓様を奪うための策略なのです」

学長に対して、これぐらいの啖呵を切ってほしかったですよね。
学長に凄まれ、ビビッて何も言い返せないようではダメです。
全然覚悟が足りていなかったですね。


それで凜は英華会に戻るため、舞踏会に参加して優勝を狙うことになるわけですが。
凜は舞踏会で踊るワルツを嗜んでいなかったため、ヒロインの誰かに教わることになる――
というところで、誰に教えてもらうかの選択肢が出てきます。

ここで共通は終了でしょうか。


前半は退屈な場面もありましたが、
凜とクリスが周りに向けて仲良さそうに振る舞う辺りから、結構面白くなりましたね。

主人公の行動にブレが見られたのは気になるところでしたが、
全体としてはよくまとまっていたんじゃないかなと。

個別では凜の秘密を打ち明けることになるかと思いますが、
その時のヒロインたちの反応が楽しみです。


私はこの手のジャンルにはあまり詳しくないですが、
女装モノは秘密がバレそうになってハラハラしたり、
秘密を明かすときのドキドキ感が見ていて面白いジャンルだと思っています。

ensembleさんはさすがのベテランというべきか、
その辺りをしっかり押さえてきていますよね。
安定感がありました。


大まかな共通の感想はそんな感じですね。

以下は私のプチ所感というか、プレイしていて感じた点です。


『良かったところ』

・吹き出しに文字が入る、漫画のような演出が面白い

こんな感じですね。

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・OP「万華鏡」が非常に良い

大正浪漫的な和の雰囲気がよく出ており、ボーカルのDucaさんもバッチリでした。





・大正という時代性ゆえか、外国人以外は横文字を話さない。

大正時代の雰囲気作りをしっかり意識していてポイント高いですね。

制限がある中で違和感なく会話を成り立たせている本作のライター、
浅黄アキ氏の技量もお見事でした。



『気になったところ』

・ノリが軽め

大正という時代性を踏まえると、もう少し堅めの作風でも良かったかも。
先ほどの吹き出しの演出や、集中線からのドドンと効果音を鳴らす演出が多用されるせいか、
かなりカジュアルな作風となっています。


・全体的にキャラが表面的な特徴だけで収まっているような印象を受ける

凜とクリスはそれなりにキャラが立っていますが、他の3人は正直薄い。
個別でしっかり掘り下げられることを願います。


・日常シーンのやり取りはテンプレ感がある

クリスの体型いじりが多いですね。
本作のギャグはクリスをいじって笑いを取るシーンが大半を占めます。
もっとレパートリーを増やしてほしいところ。

ただ、テンポが良いので冗長にはなっていないです。


・凜を手紙で応援してくれるシャルロットの正体

これは文字通り気になりますね。
誰なんでしょう? シンプルにわからない。


以上で共通の感想は終了です。




【楪小春√感想】


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あらすじ(クリックで展開)
  • 凜と仲を深めたい小春は自身の秘密を打ち明けるため、髪で隠していた左目を見せる。
    彼女の双眸は異なる輝きを放っている、オッドアイだった。

    小春は憧れていた手紙交換をしてみたいといい、凜に手紙を渡す。
    凜は小春の気持ちを嬉しく思うも、
    レターセットを持っていなかったため、小春と一緒に買い物に行くことに。

    学園の階段から落ちそうになった巴を助けた凜。
    それをきっかけに、巴から“お姉さま”と慕われるようになる

    小春の様子がおかしくなる。凜は小春に手紙を書いて渡そうとするが……。
    その折、巴は何も言いださない小春を叱咤して、小春の本音を引き出していた。

    巴に凜を取られそうになっていたことを、小春は心配していたのだ。
    凛と小春の結びつきはこれまで以上に強くなる。

    夜、発情した小春は凜を求める。
    凜は小春を満足させ、自信が男であることがバレずにことなきを得る。

    凜は自分が男として小春を好きになっていることを自覚する。
    しかし、小春のためを思って自らの恋心を封じ込める。

    小春が毎日付けている日記のページがなくなったらしく、二人で日記を買いに行く
    小春が付けていた日記を盗み見た凜は、小春の日記は父親に提出を求められていたものであったことを知る。

    小春は父親に提出する日記を普段の自分用のものと間違えて渡してしまう。
    そのせいで凜との関係がバレてしまい、父親から学園を辞めるように言われる。

    凜は小春の父親の元へ説得に向かうも不在であった。
    帰り道に小春の母と会って話し合った結果、小春が自分で解決するべき問題との結論に至る。

    クリスたちみんなを巻き込んで事情を説明し、小春のために話し合う。
    小春の父を学園に呼んで演劇を見せ、小春が立派に成長した証を確認してもらうことで、
    学園に残ることを認めさせる計画を立てる。

    演劇は落窪物語をすることに。
    小春にお姫様役を頼むも、彼女は無理だと言い、学園を辞めることになっても構わないと言う。

    凜は“お姉さま”としてのお願いで小春の情に訴えるも、彼女はそれすらも聞き入れない有様だった。

    凜は本当の最後の手段を行使する。
    小春に自分が男だと打ち明け、一生一緒にいることを誓う。

    それを受け入れた小春は凜と結ばれる。
    凜が一緒にいてくれるならと、小春はお姫様役を頑張る決意を固める。

    お姫様役の練習に励む小春。
    凜は劇に乗じて、小春の瞳をみんなに見せてしまおうと考える。

    当日、舞台は無事に成功。
    小春のオッドアイもみんなに受け入れられ、父親にも学園へ残ることを認められる。

    時は流れ、撫子の君の選挙演説中、裏で順番を待っていた二人。
    小春はお姉さまの横に並ぶため、「撫子の君になる覚悟」をはにかみながら凜に伝えるのであった……。



シナリオはまずまずといったところでしょうか。
凜が小春に男であることを明かす場面がクライマックスでしたね。

お姉さまとの関係は所詮夢だからといって身を引こうとする小春に、
「お姉さまじゃだめなら、王子様になって一生愛す」と宣言する凜は素直にかっこよかった。

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(小春にかしずく凜の構図がぐっときます)


ただ、そこに持っていくまでの過程がびっくりするぐらい雑だったのは残念。

小春が「お姫様役をやりたくない」と言い張るのが理解不能なんですよね。

お姉さまと一緒にいるために学園にいたいと言ったはずなのに、
劇のお姫様役をやりたくないから学園を去ることになってもいいというのはおかしい。

「お姫様役をやりたくない気持ち>>>お姉さまと過ごす学園生活」

小春、お母様に見せた決意はなんだったの……?

舞台で主役をやって周りに迷惑をかけるかもしれない程度のことで、
お姉さまと一緒にいる時間を捨てようとしたわけですからね。
マジで意味が分からない。

というか普通はもっと悩んだり葛藤したりするはずなのに、
即決で「お姫様役はやりません!」と言い切るのはどう考えてもおかしいですよね。

クライマックスシーンのために無理矢理小春にそう言わせたような印象が強く、
小春の心情が乱れていたのは大きなマイナスでした。


あと、前半の巴の変わり様も唐突すぎました。

急に「お姉さまお姉さま~!」って慕ってくるの、
「巴を小春の対抗馬にしたい」という狙いが透けて見えますね。

先ほど言った小春の件もそうですけど、
シナリオの都合でキャラの言動を豹変させるの、いかがなものかと思います。


ただ、それ以外は概ね良かったです。

何気に最初のオッドアイが明らかになる場面はなかなかの衝撃度でした。
全くの予想外だったので、これは寝耳に水でしたね。


あと、普段の小春はとてもとても可愛くてヤバかったです。
小動物的な愛くるしさに溢れていて、非常に庇護欲をそそられます。

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こんな妹が欲しいだけの人生だった……。





【衝羽根しのぶ√感想】


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あらすじ(クリックで展開)
  • 眠れない凜はしのぶと枕を交換するが、
    その夜、しのぶの部屋の前まで来た凜はしのぶがオナニーしているところを目撃し悶々としてしまう。

    凜は風呂場で悶々としてオナニーしてしまうも、そこをしのぶとブリジットに目撃される。

    二人に男だとバレてしまった凜。
    しかし、二人は既に凜が歌舞伎役者の山科一華だと気付いていて、見逃していたという事実が明らかに。
    二人は凜のファンであり、手紙を送ってくれていたシャルロットは、ブリジットであったことが判明する。

    しのぶとブリジットの二人とお茶をする凜。
    ブリジットは男としての凜が好きだと告白するも、凜はその返事を保留する。

    ブリジットの計らいで、シャルロットが実はしのぶだったことが判明する。
    ブリジットの想いを代筆するという形で、しのぶが手紙を書いていたのだ。

    凜は、今まで傍で支え続けてくれたしのぶに告白する。
    しのぶもこれを受け入れ、二人は恋人同士となって結ばれる。

    第二回親善舞踏会が開催される。
    しのぶは凜と一緒に踊りたかったが、取り巻きの女子に阻まれてあえなく断念する。
    その後、ブリジットからしのぶ宛てに果たし状が届く。

    ブリジットは突如「撫子の君を目指す」と宣言。
    「しのぶが選挙で私に負けたら、凜は私が頂く」と、ブリジットはしのぶに宣戦布告する。

    しのぶは己の胸中を凜に告げる。
    凜の役に立つことが自分の幸せだと言い切ったしのぶは、
    ブリジットはもちろん、凜すら倒しにかかる覚悟を見せる。

    選挙活動に精を出しすぎたしのぶは熱を患ってしまうも、凜の付きっきりの看病のおかげで回復する。
    しかし、今度は逆に凜が風邪を引いてしまう事態に。
    凜は体調不良で選挙に出れず、撫子の君の選挙は不戦敗となってしまう。

    しのぶは選挙で2位となり、ブリジットに勝利する。
    だが、ブリジットは最初からしのぶに負けるつもりであったという。
    彼女は、自分に自信を持てないしのぶに発破をかけるため、わざと選挙の対決を仕掛けたのであった。

    凜としのぶは将来を誓い合い、ずっと二人で過ごしていくことを約束する……。



前半はめちゃめちゃ良かったですね。

しのぶとブリジットが凜のファンであることが明かされ、
しのぶがずっと傍で凜を支えてくれていたというまさかの事実が明かされます。

手紙を書いていたシャルロットの正体は“しのぶ”だったのです。

こんなの好きにならない人いないでしょ……。

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(私も好き……)


まさに縁の下の力持ちというか、素晴らしい女の子ですね。
しのぶという名は“忍ぶ”と掛けているのかなーと思いました。

ブリジットに関しても、
しのぶを気遣う優しさに溢れていて非常に魅力的に映りましたね。
凜としのぶの仲のためにスッと身を引ける潔さ、好きです。


前半は非の付け所がなくほぼ完璧に近い出来で盛り上がったため、
この先も割と期待していたのですが、
後半は完全に失速してしまった印象です。

ブリジットが突然選挙に割り込んでくるのは唐突感がありますし、
肝心の選挙も凜が風邪を引いて不戦敗、
しのぶは結局クリスに負けて2位に収まるという盛り上がらない展開でした。

凜が風邪を引いて選挙に出られなかった件は、
「しのぶとブリジットの争いの邪魔だから退場させられた」
と、こういう風にしか受け取れないのが痛い。

凜を退場させるにしてもそのやり方が上手くないので、簡単に見透かせてしまいますよね。
シナリオ展開の都合でキャラの行動を操るのは相変わらずといったところです。


あと、しのぶはとても可愛いんですけど、
キャラ付けに関してはかなり弱いように感じました。

特徴としては“良い子”と“実はエッチ”なだけで、
人としての深みがあまり感じられないんですよね。

「弟たちがどうたら~」みたいな話が出てきていたので、
弟と過ごしたときのエピソードとか、
その辺りの過去をもっと掘り下げてくれれば良かったんですけども。

小春は実家での暮らしぶりとか両親が出てきたりして結構掘り下げられていたんですが、
しのぶはかなり浅かったですね。

キャラとしての魅力に差が出てしまっていたので、
もっとしっかり設定を詰めて欲しかったです。


しかし、一つだけ声を大にして言える、
しのぶの大きな魅力があります。

それは……

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エロい!!!!!




【メリッサ・レオーニ√感想】



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あらすじ(クリックで展開)
  • メリッサと晩酌を交わす凜。凜は酩酊し、彼女と戯れてしまう。

    翌日、身体を洗うためにお風呂に入る凜だったが、そこでメリッサと鉢合わせてしまう。
    不運な事故で男だとバレてしまった凜。二人はその場の勢いでセックスする。

    凜は男だということを秘密にしてもらう代わりに、メリッサの朝の面倒を見ることになる。

    同級生の五十川さんの悩みを聞いた英華会の面々。
    友人のアネットが花火を見たがっているものの、花火大会の日には本国に帰ってしまうので、彼女にどうにかして花火を見せたいという。
    メリッサの案で手持ち花火を買いに行くことになり、凜とメリッサは銀座に繰り出す。

    英華会の面々はアネットを連れ、夜の学園で花火を楽しむ。
    そこでアネットはメリッサを慕っていたという事実が明らかに。
    凜はメリッサを独り占めしてしまったことを恥じるも、アネットは気にせず、凜とメリッサの仲を祝福する。

    メリッサ宛てに手紙が届くも、それを読んだメリッサは機嫌が悪くなる。
    メリッサは凜に授業をサボってデートしようと持ち掛ける。凜はそれを仕方なく承諾する。

    メリッサとのデートで凜は自分が役者であることや自らの境遇を打ち明ける。
    メリッサも同じように凜に語り聞かせる。家から何度も縁談を持ちかけられ、嫌になって家を飛び出してきたことを。
    メリッサは家出少女であり、今はクリスの家に預かってもらっている身の上であった。
    お互いを理解して想いが通じた二人は、ついに結ばれる。

    デートが終わって寮に帰る道すがら、メリッサは凜に駆け落ちしないかと提案する。
    凜はそれをきっぱりと断り、メリッサを寮に連れて帰る。

    その日の夜、メリッサの様子が変であることを気にしたクリスが凜の部屋にやってくる。
    事情を聞いたクリスは凜に、「メリッサを甘やかさないで、アイツの尻を叩いてあげなさい」と発破を掛ける。

    次の日、凜は不貞腐れるメリッサを見事に調教し、何でも言うことを聞くようにさせる。
    その衝撃の事実は瞬く間に学園の噂として広まり、凜の評価がうなぎ上りになる。

    英華会のお勤めを果たした帰り、アネットの言葉を思い出し、自由にも責任が伴うことを気付いたメリッサ。
    「自分で考えて自分で選ぶことが大事であり、家から逃げているだけではダメだ」と悟る。

    撫子の君を決める選挙当日。メリッサは演説で自分の今までの行いを全生徒に向かって詫びる。
    そんな彼女の真摯で誠実な振る舞いに、学生たちは割れんばかりの拍手を送る。

    選挙はクリスの勝利に終わり、新生英華会が立ち上がる。
    だがメリッサは一度実家に帰って話をするため、しばらく離れることになるという。
    メリッサを一人で行かせるわけにはいかないと考えたクリスは、凜と一緒に行きなさいと指示する。

    凜とメリッサはお互いの仲を誓い合う。
    二人は笑い、朗らかな様子で小指を絡ませ合うのであった……。



シナリオは無難ではありましたが、割とギャグテイストな感じがしました。

男であることがバレるシーンはもう完全に事故でしたねw
シーン自体は面白かったですけど、
メリッサの反応が淡白だったので、もうちょっと慌てたりしてほしかったかな。


あと、凜がメリッサの顎クイッてするところはめっちゃ笑いました。
あれってなんか心理的な効果が働くんでしょうか?w
メリッサもクリスも完全に動揺してて面白かったですね。

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ここ、めっちゃ笑えます。


シナリオ的には花火のシーンと駆け落ちを提案するシーンがぐっときました。

線香花火の明滅の演出が凝っていて、
「おぉ……!」と思わず声を出してしまいました。
ああいうのめっちゃ好きです。

アネットの意志の強さも光ってましたね。
ただ、立ち絵もボイスもないのはちょっと残念。
名前のある子はせめてボイスは付けてほしいかなと思ったり。


メリッサが駆け落ちを提案するシーンはCGが素晴らしかったですね。
寂しそうで臆病なメリッサの雰囲気を上手く描いていたと思います。

凜がちゃんと引き留めるところも良き。
メリッサのことをちゃんと考えて、軽はずみに乗らないところはポイント高かったです。

特に波乱などはない平易なシナリオですが、
メリッサが自分を見つめ直すストーリーとしては、そつなくまとまっていたかなと。

自由を掴み取るためには、逃げてばかりじゃいけない。

現実と見つめ合うことの大切さを説くシナリオだったかなと思います。

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【クリスティーナ・ホワイト√感想】



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あらすじ(クリックで展開)
  • クリスと凜の元に新聞部が取材にやってくる。
    女だから学問的な活動をしづらいと、女性の立場が弱い社会に不満を漏らす部員たち。クリスはそれに同調し、男嫌いを声高に主張する。

    翌日、凜はクリスの「男が大嫌い」という発言を気にして意気消沈していた。昼食後、凜はトイレに入っていたところ、クリスと鉢合わせる。
    突然の出来事に動揺した凜は、クリスの慌てた声を聞いて射精してしまう。クリスも我慢の限界を超えて失禁。凜はクリスをまたも辱めてしまう……。

    クリスと電灯の替えを買いに街に出かけることに。人力車の車夫に怯えたような様子を見せるクリス。クリスは厳しい父の影響で、男が苦手になってしまったという。
    そんなクリスの秘密を知った凜は、自分が英華会を抜けてふらふらしていたとき、彼女は一人で連れ戻しに来てくれたことを思い出す。
    夜の街に一人で繰り出してくれたクリスのことを、凜はいっそう愛しく思うようになる。

    凜はクリスが秘密を打ち明けてくれたお返しに、自分のクリスに対する想いを赤裸々に語ってしまう。
    クリスは聞かなかったことにしてほしいと言って、返答を避ける。

    その夜、凜の元にやってきたクリスは謝罪する。そして彼女は凜に自らの想いを伝える。
    二人は恋人として結ばれたが、クリスは未だ凜のことを女だと認識していることが判明。凜はまたもや意気消沈することになる。

    凜は学長にこのことを相談する。
    「女学園に女として入ったときから嘘は始まっている。その嘘を貫き通すことが、クリスのためにもなる」との言葉を受けてしまう。
    凜は男としての自分を封印することを誓う。

    凜は男であることを隠しつつ、クリスの求めに応じて彼女の欲求を解消する。
    だが、クリスは凜とお風呂に入ることを望んでくる。それに応じるわけにはいかない凜は、なんとかやり過ごしていく……。

    凜の曖昧な態度はクリスに伝わってしまうも、無理強いしたくないと言って彼女は踏み込んでこない。
    話の流れで凜はクリスに許嫁がいるのか問うも、クリスは「自分でもわからない」と返答を濁す。

    英華会のお勤め中、凜は「クリスが時折首飾りに収めた写真を物憂げに見つめている」という話を、悩み相談に来た生徒から聞く。
    写真の人物を婚約者だと推測した凜は、クリスが自分以外の誰かと結ばれることを想像して嫉妬し、落ち込んでしまう。

    落ち込む凜を気にしたクリスは、凜の入浴中に風呂場に入ってくる。裸を見られるわけにはいかない凜はクリスが上がるのを待つも、彼女は意地を張って出ようとしない。
    のぼせてしまったクリスは湯船に倒れ込むも、凜は急いで救出する。が、油断していた凜は、目を開けたクリスに決定的な部分を見られてしまう……。

    夜、クリスを傷つけてしまったことに自責の念を抱いていた凜だったが、そこにクリスがやってくる。
    クリスは凜の本当の名前を尋ねたところ、幼き日に会っていた憧れの人だったことに気付く。
    首飾りに収めた写真に映っていた人物は、他でもない凜だったのだ。

    二人のわだかまりは解け、お互いに傍にいたいと口にする。
    この日、凜とクリスはようやく本当の意味で結ばれたのであった。

    選挙の日が近づいていることを理由に、凜とクリルは節度をもって接することに。
    どちらが先に音を上げて求めてしまうか、二人は我慢比べを開始する。

    英華会の元に生徒たちの意見が寄せられる。
    それは「凜とクリスのどちらかを選ぶことなんてできない」という、選挙自体が成り立たなくなるような問題であった。
    学園側にこの話が伝わったところ、凜とクリスの決闘を認めるという通達がなされる。
    凜とクリスは舞台を演じつつ、決闘をする羽目に。

    そして二人は舞台を演じて決闘を繰り広げるも、両者の剣が折れて勝負は引き分けという形になる。
    が、凜とクリスはそこで寄り添ってお互いの愛を誓い合い、観客たちに見せつける。
    咄嗟のアドリブを華麗にこなしてみせた二人は、無事、舞台を成功させたのであった。

    開票日、選挙の結果は無効票が多数を占めるという未曾有の事態に。
    教員たちの話し合いの結果を、凜とクリスは待つことに。

    撫子の君の発表当日。凜とクリスの二人が撫子の君に任命されるという異例の結果となる。
    二人はぶつかり合って切磋琢磨しながら、学園の未来を背負って共に歩んでいくことを誓う……。



細かい粗は色々見受けられましたが、
トータルで見ると良いシナリオだったと思います。

クリスの持つ写真の人物が凜であることは冒頭の描写から察しがつきますが、
わかっていてもやはり感動できますね。

私たちのようなオタクはこういう「運命的な出会いからの再会」というドラマにめっぽう弱い。

幼少期の凜と過去に出会っていたクリス。
彼女の過去の想い人と現在の想い人、時を隔てて重なる瞬間がたまりませんね。

クリスの凜に対する呼称が「貴女」から「貴方」に変わるといった、芸の細かさも見られます。
控えめに言って最高でした。

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(エモいです……)


最後の「二人とも撫子の君になる」というオチも良かったですね。

「無効票は白紙じゃないんだろうな」と予想していましたが、
こちらもわかっていてもやはり感動できるラストで、非常に好みでした。

女性を撫子に喩えて少し洒落た演説をする凜と、
真っ直ぐストレートに意気込みを述べるクリスの対比が和と洋を現しているかのようですね。

学生たちの意見がしっかり尊重された選挙。
これからの時代が拓いていくのを予感させるような、
明るい未来を感じられるラストはひとえに素晴らしかったです。


あと、学長とスパーク先生の関係性もまさかすぎて驚かされました。
思わず「えっ!?」って声出ましたよw これはめっちゃ面白かったです。

学長は普段は厳しいですけど生徒想いのめっちゃ良い人ということがわかって好感を覚えましたし、
スパーク先生のおねえキャラも意味があり、本人なりのちゃんとした理由に基づいていたのが意外でした。

スパーク先生はかなり濃いキャラをしているのにあまり出番がなく、
「このまま掘り下げられないまま終わるのかな……?」と少し不安に思っていたのですが、
ラストでちゃんと掘り下げられたので安心しました。これ、ほんと良かったですね。



良い所はそんな感じで、以下は気になった部分を。


まず、凜の男バレまでが長いですね。

これも意味があって長いとかだといいんですが特にそんなこともなさそうで、
なんか引き伸ばしているような印象を受けました。
間延びしている部分を削っても全然問題なさそうなので、スピーディに展開してほしかったです。

お風呂場での事故で男バレするのも正直テンプレ感が拭えなかったので、
ここもできればもう少し趣向を凝らしてほしかったですね。

背中合わせで湯船に浸かっているときに凜がそれとなく零して、
それをクリスが微妙に察してみたいな、
凜の秘密をクリスが少しずつ汲み取っていくような距離の詰め方でも良かったんじゃないかなと思います。

凜が「クリスに救われた」と思わず漏らしてしまうセリフがあったので、
あそこを起点に、そういった展開にしていくことは全然出来たと思うんですよね。

このシーンはもっと詰めれた気がするので、
個人的には惜しいなと思ってしまったシーンでした。


あと気になった場面は舞台で決闘するシーンでしょうか。

あのシーンは正直二人が舞台をする必然性を感じられなくて、
なんかやりたかっただけみたいな印象を受けました。

後半でいきなりポンとロミオとジュリエット出されて、
舞台に必要な準備とか練習といった諸々の描写を全てカットして、
クライマックスだけ「はいどうぞ!」と見せられても、こちらの気持ちが追いつかないといいますか。

一度決闘を止めたスパーク先生が二人の決闘を許可するのも疑問が浮かびますし、
色々と釈然としないシーンでしたね。


クリス√の所感はそんな感じで。

このクリス√は凜の過去のエピソードが描かれる唯一の√であり、
撫子の君を決める選挙の結果もしっかり描かれているので、
実質的なメイン√なのかなと感じました。

ラストの二人で並んで立つCGがとても印象に残る、素晴らしい√でしたね。

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【主人公『藤波凜』の感想】



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華乙の主人公『藤波凜』は歌舞伎の女形役者(女性を演じる男性役者)。

女性としての振る舞いに磨きを掛けるため、
性別を偽って女学園に入学するという、
なかなか見上げた根性を持っている人物です。

自分がめっちゃ美人であることの自負があるため、
可愛いですね、綺麗ですねと褒められると、
「でしょ? 僕だからね」と自信満々にドヤるのが面白かったですね。

ただ、ずっと役者の世界に入り込んでいたために世間離れしており、
ズレた発言をして相手を呆れさせたり、無自覚に人の心を掴むジゴロっぽいところもあります。

後者の振る舞いはまさに主人公という感じで、
ヒロインを無意識に照れさせるのでかなりの素質を感じさせますね。

√によってあそこの反応率が違うなど、
変なところでブレる印象はありましたが、
自分が美人であることの自負に関しては一貫していたのが良かったです。

見ていて面白い主人公でしたね。

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【総評】


「華は短し、踊れよ乙女」は、
女学園に入学した女形役者の主人公が、
ヒロインたちとの禁断の愛を育んでいくお話でした。

華乙は全体を通して、大正浪漫を感じさせる和の雰囲気が素晴らしかったです。
背景の美麗なCGはもちろんですが、個人的には音楽関係に特に力が入っているように感じました。
OPの「万華鏡」と和風の各種BGMが、本作の雰囲気作りに大きく寄与していたと思います。

BGMは「明鏡止水」がお気に入り。
「分かり合った後、お互い笑ってちょっと気恥ずかしくなるような雰囲気」を絶妙に表現しているといいますか。
語彙力なくてすみませんw


シナリオは割と平易かつテンポよく進んでいくので、
全体的に読みやすい印象を受けましたね。

女装モノならでの男バレイベントには楽しませてもらいましたし、
大正という激動の時代に生きる乙女たちの悩ましい恋模様には目を離せなかったですね。
乙女たちの禁断の恋愛を丁寧に描いた優等生的なシナリオです。


テキスト面においては時代性を考慮して横文字を使わなかったり、
場面転換時にはフィルム映画のような白黒の帯が端に流れたりといった、
大正時代という世界観を形作る努力が随所に見受けられたのも良かったです。


以下は気になる点など。

本作の恋愛メインのシナリオは良くも悪くも薄めです。
劇的な展開や大きな起伏のあるシナリオを求める方には物足りないかもしれません。

また、王道と言えば聞こえはいいですが先の展開が予想しやすいシナリオなので、
「こちらの期待を裏切ってほしい」というスタンスの方にも同様、といった感じですね。


あと、私は女装モノのプレイ経験が少ないので比較対象がなくて申し訳ないですが、
華乙は女装モノとしてのハプニングイベントは若干少なめかもしれません。

そもそも華乙の主人公の藤波凜は女形役者であり、
自らが女であることを当然のように振る舞う人間です。

日常生活も女として過ごすよう心掛けている半分女みたいな男なので、
周りが女だらけでドキドキするということが基本的にないんですよね。

凜に好意を持つ女の子がアピールしてきても、
「僕、可愛いから仕方ないよね」みたいな感じでシレっとしています。

まあそこが面白いとも言えるわけですが、
女装している主人公が焦ったり慌てたりするのをメインに楽しみたい方にとっては、
少しズレた主人公像になっているかなと。


気になる点はそんな感じですね。


華乙は大正浪漫の独特の雰囲気と、
乙女たちの恋愛ストーリーが魅力的な作品でした。


激動の時代に生きる乙女たちの秘めたる想い。

艶やかで美しい少女たちの恋が、
華乙の世界には確かに咲き誇っていましたね。

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【点数】


シナリオ 15
(わかりやすく読みやすいシナリオ)

キャラ 16
(凜、小春、クリスがお気に入りです)

音楽 18
(OPと明鏡止水が素晴らしい)

システム及び演出 16
(最初からEXTRAモードが閲覧できるのは良かった。
バックログのセリフが超読みづらい。黄色は視認性最悪なので、次は改善してほしいです)

全体の完成度 17
(完成度は高め。そつなくまとまっていましたね)


合計82点です(100点満点中。各項目は20点満点)


「おまけ」
華乙マスターアップイラスト

hanaoto-masterup.jpg




【華は短し、踊れよ乙女:商品リンク】


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